木の温かみを感じるフローリングや、耐久性に優れたPタイルなど、床に使う材料はさまざまな選択肢があります。しかし床材選びは見た目だけではなく、その場所でどのように過ごすかも大切な判断基準になります。
KITIでは、空間の用途や暮らし方に合わせて床材を選んでいます。今回は、住まいづくりの中で考えている床材の選び方をご紹介します。
リビングにはフローリングを

KITIでは、リビングやダイニングなど、家族が長い時間を過ごす場所にはフローリングをご提案することが多くあります。
木ならではのやわらかな質感や足ざわりは、住まいの中心となる空間に落ち着きを与えてくれます。また、経年変化によって少しずつ表情が変わっていくのも魅力のひとつです。
居室や水回りにはPタイルを

一方で、居室や水回りなどにはPタイルを採用することがあります。
Pタイルは汚れや傷に強く、水にも比較的強い素材です。日常的なお手入れがしやすく、長く快適に使えることから、KITIでも標準的な床材構成のひとつとして考えています。
特に洗面所やキッチンまわりは、水をこぼしたり濡れた状態になったりすることが少なくありません。特に小さなお子さんがいるご家庭では、さらにその機会が増えることもあるでしょう。
そのため、水回りにフローリングを採用する場合は、見た目だけでなく日々の使い方やお手入れなどについても十分に検討することが大切と考えます。
スタンダードな床材構成|芦花公園の家

芦花公園の家では、リビングにはフローリング、水回りにはPタイルを採用しました。
素材ごとの特徴を活かしながら、それぞれの場所に適した床材を選ぶことで、使いやすさと心地よさを両立しています。
床と天井をつなぐ|墨田の家

墨田の家では、床のフローリングと呼応するように、オーク材の羽目板を天井にも使用しています。
床と天井に同じ素材を用いることで、空間全体に連続性が生まれ、住まいに落ち着いた一体感を与えています。
床材で風景をつくる|町田の家

床材は、機能だけでなく空間の印象を大きく変える要素でもあります。
町田の家では、子ども部屋の床の仕上げとして、塩ビタイル「マチコV」を海のように広げるように配置しました。
さらに、バルコニーの床に呼応するように千鳥貼りとし、リビングダイニングの床のフローリングにも染みだすように、同じ素材を使用しています。
室内外をゆるやかにつなぎながら、一つの風景のような空間をつくり出しています。
土間という選択肢|押上の家

床材の選択肢として、土間を選ぶこともあります。押上の家では、玄関空間を拡張し、土間空間を設けました。
住まいの中に外部的な性質を持つ場所をつくることで、使い方の自由度が高まります。床材の切り替えは、部屋の中の役割を緩やかに変える方法のひとつでもあります。
色が空間の印象をつくる|楓灯の家

楓灯の家では、鮮やかな赤色のリノリウム床を採用しました。
床材というと素材に注目しがちですが、色もまた空間を特徴づける要素のひとつです。
白い壁や木材などを組み合わせることで、床が空間のアクセントとなり、住まい全体の印象を形づくっています。
暮らし方から考える床材選び

床材にはさまざまな種類があります。
大切なのは、「どの素材がよいか」ではなく「どこでどのように使うか」です。
木の温かみを活かしたいのか、水や汚れへの強さを優先したいのか、空間の構成をつくりたいのかなど、KITIでは、見た目だけではなく使い方や将来の暮らし方まで考えながら、その住まいに合った床材を選んでいます。
写真:貝出 翔太郎