二つの用途にまたがる敷地に建つ14階建ての集合住宅。幅員のある特定道路側に高くボリュームを寄せて配置することで法規をかわしながら、シンプルな形状でフルボリュームとなるよう計画した。長方形の土地にまっすぐ細く立てることで、建物が作り出す影の形が細くなり、近隣への影響を少なくしている。厳しい収支計画によりローコストが求められたが、バルコニーに濃い配色のフレームを形成、ファサードの表面を強調するデザインとし、その他の部分それ以外の外壁面は同系色のコストを抑えた仕上げとすることで、全体の意匠もまとめつつ、金額面でのバランスも確保した。また、配色を給湯器やそのほか設備機器と同系色とすることで、設備への塗装コストを抑えつつ統一感のあるデザインとした。エントランスは賃貸住宅ながら広々としたスペースを確保して、製作のベンチ照明による間接光で入居者や来訪者をあたたかく迎え入れる設えとした。
オープンブルーム品川南大井
分類:新築
案件分類:設計
担当:伊藤茉莉子・安齋幸太郎
主用途:共同住宅
構造:鉄筋コンクリート造
延床面積:2098㎡
設計期間:2021年7月~2022年3月
施工期間:2022年4月~2023年10月
施工:オープンハウスアーキテクト
構造・設備設計:株式会社エナ・デザインコンサルタント
写真:株式会社エスエス 高田健