岩と森が織りなす別荘建築〜Not A Hotel コンペティション2024への挑戦〜

2024年の夏、私たちは長年憧れていたNot A Hotel Nasuに事務所メンバー全員で宿泊する機会に恵まれました。

そのときの様子はブログでご紹介しています。

“KITI”のアソビ#10~那須高原を見渡す浮遊の家【NOT A HOTEL NASU】(前編)

“KITI”のアソビ#10~那須高原を見渡す浮遊の家【NOT A HOTEL NASU】(後編)

サポーズデザインによる洗練された設計に私たちの創造力が刺激され、Not A Hotel コンペティション2024への参加を決意させる大きなきっかけへとつながりました。

今回は、Not A Hotelコンペティション2024に挑戦した話をご紹介したいと思います。

巨大な岩が点在する森の中に別荘を作る

コンペティションの舞台となったのは、長野県の浅野山麓の裾野、北軽井沢の中にある広大な自然環境です。

巨大な岩が点在し、さまざまな種類の木々が生い茂る森の中で、延床面積約250平方メートルの別荘の計画に取り組むことになりました。

作品「影縫い」

私たちが提案したのは「影縫い」と名付けた作品です。敷地に点在する巨大な岩と緩やかな地形の起伏を主役として捉え、岩に寄り添うように配置された大きなボリュームの中に、さまざまな居場所を作ることにしました。

開放的なリビングルームには岩を取り込み、自然との一体感を演出。岩と建物で囲まれた静寂感のある水盤も計画しました。

また、岩を眺めながらリラックスできるサウナルームや、地形の起伏を活かした立体的な動線計画など、自然と建築が調和する空間を目指しました。

3名のスタッフで挑んだコンペティションの結果は

今回U40という若手枠での参加で、KITIの3名のスタッフがそれぞれの業務を終えた後に案を持ち寄り、議論を重ねました。
残念ながら入賞は叶いませんでしたが、この経験は私たちにとって大きな財産となりました。いつか自然と共生する理想の別荘をデザインしたいという夢は、より一層強くなったように感じています。

この挑戦は終わりましたが、私たちの建築への情熱は続いています。今回の経験を糧に、これからも新しい可能性を追求していきたいと考えています。