ワンルームの空間を効果的に活用しながら、心地よい光環境を実現した間接照明の設計事例をご紹介します。
このプロジェクトでは、寝室とリビングの機能を両立させながら、空間全体に柔らかな光を届ける工夫を施しています。
リノベーションの全貌はこちらのブログをご覧ください。
機能性とデザイン性を兼ね備えた設計

部屋の中にある寝室とその他の空間を仕切るカーテンレールと照明を一体化させ、実用性とデザイン性を両立させました。
採用したのはH型の金物で、その上部に光源を隠すことで、すっきりとしたデザインを保ちながら効果的な照明を実現しています。
中央部分にワイヤーによる吊り支えを設置し、安定性を確保させました。
光の制御による空間演出

間接照明は天井面から200mm程度の距離に設置することで、部屋全体に柔らかな光が行き渡るよう設計。
この距離設定は光の拡散具合を決めるうえで大切でした。光のラインを強調したい場合は、器具を天井面に近づけることでシャープな印象を演出することも可能です。
ただし、その場合は陰影が強くなり、空間全体の明るさのバランスを取ることが難しくなります。
細部にまでこだわった寸法設計

間接照明はカーテンレールとしての機能性も考えて、横幅は約80mmに設定しました。
カーテンの仕様に応じて微調整は可能ですが、横幅を広げ過ぎると空間の圧迫感につながるため、慎重に検討する必要があります。
この事例を通じて、照明デザインが空間の質を大きく左右することが分かりました。適切な距離感と寸法設定が、機能性と快適性を両立させた空間づくりが実現できます。