モールテックスとは?デザイン性と耐久性を兼ね備えた左官仕上げの魅力

素材がもつ質感や手触りは、空間の印象を大きく左右します。

今回ご紹介する素材は、一見するとモルタルのようですが、「モールテックス(MORTEX)といって、ベルギー生まれの左官材で、薄塗りでありながら高い強度と防水性を備えた仕上げ材です。

モールテックスは独特の光沢があり、滑らかな表情が上質さを感じさせ、住宅だけでなく、店舗空間などでも採用が広がっています。

デザイン性と機能性を兼ね備えた左官素材「モールテックス」

モールテックスは、セメントを主成分としながらも、樹脂を混合することで柔軟性と耐久性を高めた左官材です。

わずか数ミリの厚みで施工でき、床・壁・天板などさまざまな場所に使用できます。
また、水に強く、キッチンや洗面まわりにも安心して取り入れられるのが特徴です。

一枚板の家

光沢が生む上質な印象

モールテックスの魅力は、なんといってもその滑らかな光沢です。

塗り方や仕上げ方によって艶の出方が変わり、光があたる角度によって表情を変える素材で
す。

マットな質感が多い左官仕上げの中で、ほんのりとした艶をまとうモールテックスは、空間に上品な陰影と深みを与えてくれます。

店舗にも映える素材

KITIでは、自然派ワインを扱う飲食店の内装にもモールテックスを採用しました。
素材感と光沢のバランスが、ワインボトルの色やラベルを美しく引き立て、落ち着きの中に印象的な存在感を生み出しています。
住宅だけでなく、商業空間でもデザイン性と耐久性を両立できる点も、大きな魅力です。

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豊富なカラーバリエーションで理想のデザインを叶える

モールテックスは、カラーチャートのバリエーションも豊富。
コンクリート調のグレーはもちろん、やわらかなベージュや深みのあるチャコールなど、空間のトーンに合わせて自由に選ぶことができます。

仕上げの質感やカラーを組み合わせることで、住まいの雰囲気に合わせた理想のデザインが実現します。

モールテックスは、機能性とデザイン性を兼ね備えた現代的な左官素材です。
光をやわらかく反射する表情は、住宅から店舗まで、空間に上質な存在感をもたらします。

写真:貝出 翔太郎(1、3、4枚目)