わたし達KITIの事務所は、アパートの一室。
設計士の伊藤がリノベーション設計、代表の澤田が施工を担当した物件です。
スタッフ全員お気に入りの事務所ですが、問題となっているのが広さ。
床面積20㎡……一人暮らしのワンルームほどで、ちょっと手狭に感じてきました。
当初は澤田一人の事務所でしたが、伊藤と安齋が参画し、さらに今後はもう一名増える予定。
模型づくりのスタッフにも来てもらうとなると、ちょっと厳しいものがあります。
そこで浮上したのが、KITI新事務所計画です。
新事務所は現事務所の隣の隣!?
新事務所計画の舞台となるのは、今の事務所と同じアパート、同じ階。隣の隣の一室です。
実はこのアパートは伊藤のお母様の持ち物で、「同じ階の部屋が引越しで空いたよ」とご連絡をいただきました。
こちらも今と同じ20㎡なのですが、もし間のお部屋が空くことになれば、そちらも借りて3室をつなぐ計画です。
コンセプトは、まちに開かれた事務所
現事務所は道路から離れた位置ですが、新しく空いたのは道路に面したお部屋。
リノベーションのコンセプトは「まちに開かれた事務所」に決まりました。
道路側へデッキをはり段差をつくることで、地域の人々が集うカフェのような空間をつくりたい。
地域の子供たちが自然と入ってきて絵本を読んだり、勉強をしたりできるような場所にしたい。
子育て真っ只中の澤田と伊藤の想いから生まれたアイデアです。
ライブラリースペースのある新事務所プラン
さて、コンセプトが決まったので、実現するプランを考えていきます。
道路から一番近いところは、人々が集まるライブラリースペース。
ソファベンチと机を交互に配置し、さまざまな振る舞いを許容できる場所にします。
そして事務所スペースは小上がりにし、道路と目線をずらす形に。
ライブラリースペースとも環境の差をつくることで、居場所をつくりだします。
道路から離れた奥側には、会議スペースを。
事務所スペースを広くとるため、水回りは奥の会議室側に配置しました。
プランが決まったら、次は素材選定と予算調整です。
外構と扉の意匠が決まっていなかったため、模型+3Dでの検討がスタートしました。
……と新事務所計画が具体性をおびた頃、ある事件が起こります。
つづきは次回!