23㎡ワンルーム賃貸住宅の改修計画である。

20㎡程度の一般的な賃貸住宅は風呂、トイレ、キッチン、廊下でその半分近くを占領され、居室部分はせいぜい6〜8畳程度となり、その居室部分でその大半の時間を過ごす事になる。

 

この計画では水廻りなどの壁で囲まれた部分を全体の1/5程度に抑える事で住戸面積のほとんどを居室空間に開放している。

 

居室の中央に大きな一枚の板を配置し、料理、食事、仕事、読書などの様々な行為がこの一枚板の上でおこるよう集約させる事で、人と機能が集まるおおらかな空間を生み出した。

また、洗面に関しては壁で囲まれた空間を大きくすることのないように壁の外に出し、この一枚板に組み込んだ。

 

コストのかかる造作家具は合板で製作し、建具は既製品にするなど、ローコストが求められる賃貸住宅でもコストバランスをとり、経年変化で味が出るような仕上げをセレクトしている。

 

いわゆるnLDKの部屋数と面積だけで評価を決められがちな日本の賃貸住宅の不動産流通においては、こういった賃貸住宅は評価されにくいのが現状だ。

しかし、普通の賃貸住宅が飽和する昨今においては、多様なライフスタイルに対応する様々なプランがあって良いと考えている。

ワンルーム賃貸住宅の多様なプランを今後も展開していきたい。

目黒区中央町の賃貸住

分類:リノベーション

案件分類:設計施工

主用途:専用住居

構造:鉄骨造

延床面積:21㎡