自然素材のもつやさしさと、洗練されたデザイン性。その両方を叶える存在として、リビングに取り入れられた籐(ラタン)の建具。光と素材が織りなす豊かな表情が、空間に上質なアクセントを添える、ラタンの建具をご紹介します。
「ハハ-ハウス」についてはこちらのブログもご覧ください。
親世代に優しい住まいへ~バリアフリーとデザインを両立するリノベーションプロジェクト~
リビングのアクセントに選んだ天然素材の建具
KITIのスタッフ、伊藤のご両親が住む「ハハ-ハウス」のリビングのアクセントとして設えた印象的な建具。面材には「ラタン(籐編み)」と呼ばれる天然素材を使用しています。
軽やかさと強さをあわせ持つラタンの魅力

ラタンは東南アジアを中心に自生するツル性のヤシ科植物です。しなやかさと強度を併せ持ち、古くから家具やインテリアのアイテムなどに幅広く取り入れられてきました。
日本でも江戸時代後期から明治時代にかけて籐製品が普及し、暮らしに根づいてきた歴史があります。高温多湿な日本の気候にもよくなじみ、通気性のよさや軽やかな使い心地が昔から多くの人に親しまれてきた理由の一つです。
また、時間とともに色艶が深まり暮らしに溶け込むような風合いを育てていけるのも、自然素材ならではの魅力です。
ラタンは現代ではデザイナーズ家具にも多く使用されていて、自然素材ならではのやわらかさと洗練された表情が高く評価されています。
建具に取り入れることで生まれる洗練された空間演出

この建具では、ラタンの美しい編み目を活かすことで、空間に洗練されたリズムと奥行きをプラス。
網目からほのかに透ける奥の部屋の照明が、時間帯や光の加減によって表情を変え空間全体に豊かなニュアンスをもたらしています。
素材のもつラフさと、上質な存在感の絶妙なバランス。
単なる仕切りを超えて、住まいに「光と素材感をデザインする」発想がを感じる建具となりました。
伊藤のご両親が暮らす住まいにそっと溶け込むように設えたラタンの建具。機能性に加えて心地よい空気感と視覚的な優しさを添えています。