KITIでは設計から施工までを一貫するリノベーション事業も複数行っています。
今回はマンションリノベーションの中から、現在進行中の工事の様子をお届けします。
奥行きの深い間取りへのひと工夫
12月末に設計を開始し、3月末から着工している物件の、リノベーション前の様子です。
細長く奥行きの深い間取りのこの物件。
写真手前のダイニングキッチンに明かりを届けるのは、南の窓面しかありません。
奥まった位置にあるため、十分に光が届かず、昼間でも薄暗いことが設計上の課題でした。
なお、向かって右側の壁は水回りになっているため、部屋の間口(幅)を広げることはできません。
窓面のある部屋の右は和室になっていますが、個室として閉じているので、現状この部屋の窓の明かりがダイニングキッチンまで届くことはありません。
そのため、今回のリノベーションはできるだけこちらの和室側の窓面の明るさも奥の部屋にも届けられるよう、設計を進めました。
解体後の窓面の様子
解体時に間仕切りの壁をすべて撤去。
和室部分の間仕切りの壁を取り払うことで、入口から窓が2面見えるようになりました。
所々に天井・壁・床が残っていますが、実はわざと残しているのです。
解体の際はすべての下地を壊すことはせず、再利用できる部分は残し、補強しながら新しい壁の下地として再利用します。
「既存部分も使えるの!?」と思うかもしれませんが、コスト削減のためにはとても効果的なテクニックです。
下地にかかる費用を抑えることで、その他のこだわりポイントに費用を回すことができます。
窓面を活かす斜め壁
新しい壁下地として、LGSと呼ばれる軽量鉄骨の軸組みが組まれていきます。
こちらは、8割ほど組み終えたときの写真です。
(日が暮れていて暗いですが…)
解体前は和室の間仕切り壁で隠れていたはずの右側の窓が、半分ほど見えているのがお分かりでしょうか。
新しいリノベーションのプランでは、もともと和室だった部屋の仕切りをとり、あえて斜めに入れなおしています。
そして、斜めの壁には天井いっぱいの開口が空いていて、ガラスの引き戸がはめられる予定になっています。
こうすることで個室としての性質は維持しつつ、光を通すような設計になっています。
斜めの壁と天井いっぱいまでの開口の様子はこちらの写真は分かりやすいですね。
見えてきた部屋の形
LDSの骨組みに対し、石膏ボードを貼った状態の写真です。
ここまで進むと部屋の形が大体見えてきます。
以前の部屋よりも光が広がりやすくなり、窓面の斜め壁と天井いっぱいの開口の効果があらわれてきたかと思います。
ここまで順調に進んできており、6月末には竣工の予定です。
続きをお楽しみに。