窓辺は、光や風を取り込むための場所でありながら、少し手を加えることで、暮らしの中の小さな居場所にもなります。
外を眺めたり腰を掛けたり、植物や雑貨を飾ったり、籠や箱を置いて収納に使ったりと使用方法はいろいろです。
窓まわりにベンチや棚を設けることで、ただの開口部だった場所が、日々の過ごし方を受け止める空間へと変わります。
窓辺を飾るベンチ|世田谷通りの家

世田谷通りの家では、ルーフバルコニーにつながる腰窓に合わせて、木製のベンチを設えました。
ベンチは窓の下枠と一体となるように計画しています。
室内側では、ソファのように腰掛けられる場所となり、窓まわりからテレビ側までL字に伸びることで、植物や雑貨を飾る棚としても機能します。
また、外のバルコニー側からも腰を掛けられる高さとしているため、室内と屋外がゆるやかにつながります。
窓の内側に座る場所をつくることで、外の気配を感じながら過ごせる場所になり、ベンチ下に籠や箱を並べれば、収納スペースとしても活用できます。
玄関側の窓辺を居場所にする|押上の家

押上の家でも、玄関側の窓まわりに腰掛けられる場所を設けています。
玄関まわりは、通り過ぎるだけの場所になりやすい空間です。
そこに座れる余白をつくることで、靴を履く、荷物を置く、少し腰を掛けるといった日常の動作を受け止める場所になります。
窓辺にベンチのような設えを加えることで、玄関は単なる出入り口ではなく、外と内を切り替える小さな居場所として機能します。
窓辺も暮らしに近い場所になる

窓辺は、住まいの中でも外との距離が近い場所です。
そこに座る場所や飾る場所をつくることで、光や景色を眺めるだけでなく、暮らしの一部として使える空間になります。
大きな家具を置かなくても、窓まわりを少し整えるだけで、住まいの中に新しい居場所が生まれます。窓辺のベンチは、空間を広く使いながら、暮らしの楽しみを増やすための小さな工夫です。
写真:貝出翔太郎