「20平米の空間で、豊かな暮らしを実現できるとしたら?」
20平米のワンルームをリノベーションするとき、どのような間取りが想像できるでしょうか。
今回は、KITIが手がけたリノベーション事例から、狭くても諦めない、むしろ狭さを味方につけた洗練された住まいづくりの考え方をご紹介します。
20平米という最小限の空間で、最大限の暮らしを叶えられる住まいを見ていきましょう。
case#01 人と機能が集まる「一枚板」が主役の23平米ワンルーム
20平米のワンルームというと、どうしてもお風呂・トイレ・キッチン・廊下がその半分近くを占領してしまい、実際に人が暮らせる部分は6〜8畳程度です。
家の中にいる時間の大部分を6〜8畳の空間で過ごすのは狭い……そこで、この物件では思い切って水回り部分を全体の1/5に抑えました。
部屋の中央に配置したのは大きな一枚の板。ここを料理・食事・読書・仕事など、日常のあらゆるシーンに使うことができるよう機能を集約し、残りの空間を自由に使える居室としました。
洗面台も壁の中から出して一枚板に組み込むことで、壁で囲まれた部分の面積を大きくしないよう設計しています。一枚板の上に機能を集めることにより、自然と人も集まるおおらかな空間を作りました。
造作家具類は合板を使い、建具は既製品を選ぶなどしてコスト面の工夫もしています。
事例 | 一枚板の家Ⅰ
case#02 デメリットをメリットに変えた23平米ワンルーム
こちらの23㎡の賃貸アパートリノベーションは、台形状の間取りが課題でした。この不規則な形状を逆手に取り、玄関からリビングまで伸びる多機能な一枚板を斜め壁に沿って設置。スタディスペース・ベッド・収納ベンチなど、生活のさまざまなシーンで使えます。
23平米の限られたスペースを最大限に活用するため、水回りは玄関近くに集約。リビング兼キッチン、廊下兼ウォークインクローゼットなど、ひとつのエリアに複数の機能を持たせることで、ゆとりある空間を作り出しました。
事例 | 一枚板の家Ⅱ
case#03 狭さを活かしワクワク感のあるスペースへと変えた21平米の事務所
私たちが挑戦したのは、21平米の小さな空間に6人のメンバーが働ける事務所を作り出すことでした。この鉄骨造のマンションの一室は、約2年間の一時的な拠点です。そこで生まれたのが、コストを抑えつつ遊び心も忘れない、「UCHU-KITI」と名付けた空間です。
スペースの中でいちばん明るい窓側には、お客様との打ち合わせ室を配置。その横に玄関から奥へと伸びる、一直線のデスクを設けスタッフのワークスペースとしました。
斜線制限による斜めの壁を逆手に取り、頭上が傾斜する場所を座席エリアにすることで、21平米を最大限に活用しています。デスクの奥行きは735mmと、作業スペースとしては十分で、足元は斜めの壁に寄りさらに奥行きがあるため、足をゆっくり伸ばすこともできます。
ワークスペースと各エリアを仕切る引き戸には、光を通すツインカーボを採用。狭い空間全体に光が行き渡るようにしました。
事例 | UCHU-KITI
実は今回ご紹介した3つの物件は、同じアパートの上下階。同じ平面形状でも求めらる課題、要望によって、さまざまな形態を作り出すことができます。
狭いから書斎は無理、収納がない……スペースの問題で諦めかけていることも、リノベーションなら叶えられるかもしれません。コンパクトな空間を最大限に活かしたい方は、ぜひKITIにご相談ください。