前回の記事はこちら「“KITI”づくり~【戸建てリノベ編】理想の住まいを実現する準備~」
前回の記事では現地調査の様子から、内部の解体後の様子をお届けしました。
今回はお施主さんとの検討期間の様子をお伝えします。
リノベーション後の事例はたくさん情報が得られるものの、施工前の様子は案外情報が出回っていないもの。
戸建てリノベーションをお考えの方に役立つ情報になっているかと思いますので、ぜひ参考にしてください。
実測&平面プランの検討
まずは現地調査からスタート。
建物内部の測量や構造の位置を確認し、データを集めます。
それをもとに、社内で大まかな平面図を検討し、平面プランの案だしを行います。
お施主さんがどのような生活をイメージされているのか、希望を叶えるための要素は不足していないか、といったポイントを洗いだすためにも必要な工程です。
さまざまなバリエーションの平面プランをご提案し、お施主さんと暮らし方のイメージを共有します。
3Dパースを使用し具体的なイメージを膨らませる
大まかな平面プランが決まれば、次は立体的なプランで、より具体的なイメージを膨らませます。
弊社ではBIMソフトを導入しており、モデリングした3Dパースで空間のイメージと素材の検討を進めます。
開口部からの光の入り具合を確認し、相談するのもこの段階です。
およその周りの敷地情報も入れ込むことで、具体的に光の入り方も検討できます。
また現地で測量した建物や間取りなどの大きさを説明することで、より具体的なイメージを共有します。
内部解体&模型の作成開始
建物内部の間仕切りと天井の仕上げ材を解体することで、建物の構造が見えてきます。
この段階で一度構造設計の方に確認いただき、開口部が設けられる位置などを確認し、いよいよ模型製作に入ります。
パースは立体的なプランが検討できる便利なツールですが、2Dでの表現になってしまい、具体的な大きさが把握しづらく、部屋と部屋の関係性が分かりづらいという弱点があります。
そこで役立つのが模型です!
模型に人形や家具などを入れ込むことで、より具体的な大きさや、部屋同士の関係性が見えてきます。
模型を使用した間口の検討
模型におよその隣戸の間口位置を入れ込み、隣家との目線が合わないか検討します。
採光や風通しを考えて開放的なリビングにしたとしても、隣家からの目線が気になるとくつろげません。
そうなることを防ぐために模型を使い、視線の抜けや見えを確認していきます。
模型でも同じように仕上げの確認を行い、イメージをより具体化させていきます。
やはり模型にしてみると部屋同士の視線の抜けや、外部環境との関係性が具体化し、打ち合わせも弾みます。
ここまでの工程で細かく検討し、OKが出たらいよいよ実施設計をスタート。
お施主さんとも意見を出し合い、よりよい住宅ができるよう、検討を進めていきました。
それでは、また次回。