KITI創業物語#02裏原宿のカフェとリノベーション

前回のお話はこちら「KITI創業物語#01湯沢先生と大昔ごっこ

湯沢先生との出会いで、建築の世界に興味をもった私。数学が苦手で建築学科には受からず、文系の大学に通っていましたが、どうしても建築の道を諦めきれず……。夜間にダブルスクールで建築の専門学校へ通っていました。

そして迎えた、就職活動。

――どんな仕事をすれば、「自分の志」と「これからの世界」をうまく繋ぐことができるんだろうか?

真剣に考えますが、なかなか答えはでません。

そんなときに出会ったのが、裏原宿にある『カフェ・オー・ゴーゴー』でした。

裏原宿のツリーハウスカフェとの出会い

カフェ・オ・ゴーゴーは、築40年の木造アパートをリノベーションしたツリーハウスカフェ。ツリーハウスビルダーの小林崇氏が経営されていました。

建物の目の前にそびえ立つ、高さ約10メートルのヒマラヤ杉の木。その木を囲むように建物を増築して、ツリーハウスカフェになっているという斬新なつくりです。

その建物を見たとき、私はビビビッと稲妻が走るように「あのときの原風景」を思い出しました。そうです、小学生のときに湯沢先生や友達とつくった、あのツリーハウスです。

――これだ!私がやりたかったのは!

建物を自然と融合させること。

古いものをリバリューすること。

それを、みんなの集まる場所にすること。

自分のやりたいことが具現化されたカフェが目の前に現れて、自分の仕事の方向性に決着がついた瞬間でした。

スクラップ&ビルドから脱却する時代へ

スクラップ&ビルド。建築物を建てては壊し、建てては壊し……を繰り返すこと。これは戦後の日本で長らく続いてきた慣習です。

しかし、これからはスクラップ&ビルドから脱却する時代がやってきます。

既存住宅に付加価値をもたせる。

デザイン的にも機能的にも向上させる。

内装環境は、新しい技術で高める。

構造は、リバリューして使い続ける。

それを可能にするのが、日本の建築技術の目覚ましい発展です。私たちKITIは「リノベーション」という手法で、建築と向き合っていきたいと思っています。

つづきはこちら「KITI創業物語#03ユーザーファーストへの想い